タイのジャムと香港の竹

 
1.タイのジャム

タイの王宮
タイは東南アジアの中で、観光立国として成功した国として、広く世界に知られています。
その中で、私は2つ、驚いたことがあります。

ジャムです。

勿論、食べる方ではなく、トラヒックジャム(交通渋滞)とケーブルジャム(入り乱れるケーブル線)の方です。

日中のタイの交通事情は半端ではありません。徒歩で10分の場所に、バスで30分掛けて到着します。

恐ろしい日中暑さなので、皆エアコンの効いた車を使うため、このような事が起きるのだろうと想像していましたが、それだけではないようです。

乗車していて分かってきたのですが、車線の考え方が信号があまり無い時代に作られたものらしいということです。例えば、20m先を右折したいとしても、右折の車線に入るためには、左折してぐるっと2kmの距離を廻ってきて初めて、右折レーンに入れる状況なのです。

タイの電柱とケーブル
まあ、大都市だけの問題なのでしょうけど、日本だったら、早々に改善させられる構造ですね。

また、市内の電柱を見ると写真の通りです。

日本でも無電柱化にしないと美観を損ね、観光立国の障害になると話題になっていますが、観光立国であるタイでも、やはり電柱はあまり見栄えがしないという事実には驚きます。

タイも日本も電柱を持つ国として、景観を意識した施工技術を一緒に開発するという枠組みを作るのも重要なプロジェクトになるかも知れないですね。

兎に角、激しい交通渋滞とケーブル混線、共に許容しているタイの寛容な国民性(?)に感心しました。

2.香港の竹

ビル修理のために積み上げられった足場用の竹
ご存じの方多いと思いますが、香港のあの高いビルを建てるのに、彼らは殆ど鉄筋で足場を組まず、写真の竹を使って足場を組むのだそうですね。これも驚きです。

なぜなら、鉄筋に比べて手軽に採れて軽いため、調達コスト、運用コスト(運搬コスト)が安いからだとか。

まあ、2,3階建だったら分かりますが、50階以上でも組んでましたね。

本当に大丈夫なのでしょうか?

心配ですが、竹の方が鉄骨の枠組みより、環境にも優しいことは確かです。

こんな高層マンションも竹の足場で建設しちゃう
これも研究して、きちんと使えるケースがあるかどうかについては、建設業界でも検証してみる価値があるのではないでしょうか?
勿論作業者の安全第一ではありますが・・・

以上タイと香港のツアーでそれぞれ感じたお国事情でした。

それではまた!

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B to B to C について

何かの省庁の記事で、あるキャリア企業では、もうBtoCのビジネスモデルは終わり、これからはBtoBtoCのビジネスモデルで食っていくという話が出ていた。

BtoBtoC

なにやら英語っぽくてカッコいい表現だが、要は他人の褌で相撲を取るあれだ。

文字で書くと分かると思うが、論理的には、

BtoC
BtoBtoC
BtoBtoBtoC

のように、幾らでもCの前のBを続けることが出来るが、これが、一昔前の下請け、再下請けのように見られる向きがあった。つまり一番大きな力を持つ企業は、Cへサービスを提供するB、つまりCの直前のBであって、その後のBは全て、このC直前のBに対して言われた通り、発注の通りに製品なりサービスなりを提供するというものであり、C直前のBに比して顧客に対して大きな影響力を持って居ない、いわば黒子というのが、従来の構造のような気がする。

その原因が製品やサービスの特性に対する情報というものを支配している顧客ニーズを把握できる企業がC直前のBであるからという理由が大きいというのが、一番単純化された理由であろう。

ところが、最近IoT等によりこの傾向が変わりつつある。

顧客ニーズというのは、つまり顧客がその製品・サービスに対しての一番のセンサーであったということ、クレームにしても、使い方のアンケートにしても、顧客以上のセンサーは無かった訳である。

ところが、IoT社会は、製品自体のセンシングや、製造ラインのセンシングが可能となったため、顧客へ製品・サービスを提供している企業以上に、製造している企業の方が製品に対する顧客のニーズ等が分かるようになってきたという次第である。

例えば、米国のGEは飛行機のエンジンを作る。エンジンはボーイング等の会社を経て、各航空会社へ提供される訳であるが、このGEが飛行会社に対し、

「お宅のどんなに優秀なパイロットよりも自分達の方が、燃費の良い飛行機の飛び方や飛行経路が分かりますよ。」

と提案したら、どうであろうか?

彼らは航空エンジンのデータを、製品完成後にもセンシングを膨大なデータベースにより、取得・集計しているのである。

これらのデータは、当然、その時の飛行機の飛び方や燃料効率のデータ等と併せて取得されるため、飛び方や経路等とどのような相関関係があるのかが分析され、先の提案のような事が言えるのである。

また、この運用中のセンシングにより、ダウンタイムをゼロにすると言ったようなエンジンの運用が可能ということである。つまり予知保全、定期的に検査・点検をしなくても、壊れる直前に直す、不要な点検は要らないという効率的なソリューションである。

勿論、これらの事は、航空機を製造している企業でも出来るが、彼らIoT活用企業の凄いところは、彼ら自身のデータ解析システム開発に力を入れて優れたものを作っただけではない。
その優れたシステムを自社の解析のためだけに使うのではなくて、他の会社が作ったモノの解析にも使ってほしいと惜しげもなくオープン化するのである。

であるため、例えば先の飛行経路や飛び方に対しても、彼らがそれらのオープン化されたデータ分析が一番上手くやれると同時に、航空エンジンの最適運用は、このGEのシステムを使わないと信用できないという状況を造、将来的には造ろうとしている。
これはGEのシステムのデファクト化を意味する。

このようなIoTの活用は、米国の動きだけではなく、現在ドイツでも、シーメンスやフォルクスワーゲン等がインダストリー4.0での製造現場等の革新から、大きなビジネススタイルの変革を目指すと息巻いており、期待されるところである。

さて、日本のキャリア企業が、このような構造変革を意識したBtoBtoCに今すぐ合致するものとはとても思えないが、少なくとも光の卸製品に対するセンシング技術を、得意のクラウドに集約し、GE以上の新しい製品提案に結び付けるようなモデルは描いて貰いたいものである。

それには、自社のノウハウが流出するから、開発したものは外に出せない等と言う狭量的な発想を捨て、GEのように惜しげもなくオープン化することが出来るかどうかが、成功するかしないかの一つのバロメータになるような気がするのは私だけであろうか。

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車とスマホ、どっち?

この間、ミライの開発者の講演を聞きに行った時、以下のような発言がありました。

今の若者はスマホ等に月2~3万円は使っているようである。
月2~3万年あれば、結構良い車のローンが組める。

昔は、ボロくても、車を買い、走らせ、相手に面と向かって会うことが、一番のコミュニケーション!

と思っていた時代も、スマホで、相手の都合と合わせるなどと言う面倒なことをしなくても、地球の裏側でも手軽にコミュニケ―ションできてしまうツールに駆逐されてしまったのだろう。

自動車産業は、電気自動車だ、水素燃料車だ、完全自動運転だ と最近世間の話題を集めているけど、超長期的に見れば斜陽産業であり、ここにお集まりのITに関係する方々はこれから伸びる産業にいらっしゃるのでうらやましい!

まあ、リップサービスも入っていますが、私が「おやっ!」と思ったのは、今の若者は月2~3万円も使っていないのでは?

また、つい最近安倍首相が、「携帯の料金は高いので安くするように」と総務省へ指示しましたね。

でも、そんなに高いのですかね?モバイルの料金って。

確かに今から13年前の超有名ドラマ「北の国から」では、貧乏労働者の純君が、借金してても月2~3万年は携帯の通信料に使ってしまうという告白をしていましたし、その通信料の殆どは内田有紀とのメッセンジャーのパケ代だった(ドラマ上ですよ。プライベートでもそうだったかどうかは知りません)ことは印象にあります。

ただ、モバイルインターネットの凄さは単に技術的な革新だけではなく、安くなる方向にも働いているんじゃあないかなあと思えるんですよね。


こんな情報がありました。

やっぱり、7千円代でしょ?今の時代。
13年前の2~3万円/月に比べれば、1/4以下ですよね?

ただ、やはり理想は4千円代なのですね。
確かに分かる気がします。これ1台分の値段だから、今高校生以上は皆スマホ持つような時代ですよね。うちもこれ×4で2万円代ですわ。13年前は家族で1、2台でしょ?携帯所持なんて。

だから1家庭で見ると結局13年前と変わらない。

でも、それって高いっていうのかな?安ければ家族皆が使うのは当たり前だし、そのコスト増加分を技術で抑制しているのではないでしょうか?

私は5年後、10年後でもIoTで、1家族の持つモバイル端末数が今の5倍、10倍になっても家族総額2~3万円って言う構造が変わらないと思いますが、皆さんはどうお考えになりますか?

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